当科では心臓疾患以外の胸部外科手術を担当します。主な対象疾患は肺癌、転移性肺腫瘍、悪性胸膜中皮腫、自然気胸、縦隔腫瘍、非定型抗酸菌症、肺真菌症、肺化膿症、膿胸、重症筋無力症などです。外来での診療は、木曜日ですが、緊急時には呼吸器内科や救急外来にて対応しています。 2013年6月から千葉県がん診療連携協力病院に指定され、悪性疾患を含む呼吸器外科手術件数は、2005年当科開設以来継続して年間90例前後の手術を行っています。日本呼吸器外科学会関連施設(順天堂大学付属順天堂医院呼吸器外科の関連)および外科専門医制度修練認定施設に認定されています。最近9年間の主な疾患別の手術件数は以下の表の通りです。2012年から順天堂大学呼吸器外科学講座(鈴木健司教授)との協力体制(呼吸器外科専門医2-4名(常勤1名、非常勤 2名))で、難易度の高い拡大手術(気管支形成、肺動脈形成など)にも対応しています。 肺癌の手術は低侵襲の胸腔鏡下肺葉切除術を基本としており、術後疼痛が少なく早期退院が特徴です。症例に応じて安全性と根治性を考慮し術式を検討しています。例えば比較的早期の肺癌には完全胸腔鏡下肺葉手術(3-5cmの小さい傷で行う内視鏡手術)や積極的区域切除を行います。(区域切除の際には、最新の画像技術で肺動静脈3D画像処理を行い、術前のシミュレーションを行い、術中にはICGを使用して切除すべき区域間を同定します。)進行癌には拡大リンパ節廓清や他臓器合併切除などの拡大手術を行っています。また胸腔鏡下生検を行い、診断が困難な肺癌の確定診断を行い、必要な治療が遅れないようにしています。気胸に対しては全例に完全胸腔鏡下手術を行っています。膿胸に対しては、早期に胸腔鏡下手術を行い、胸腔内に溜まった膿を除去する手術を行います。高齢など全身状態が悪い方も対象になりますが、傷が小さい手術のため、ハイリスクの場合でも手術は可能です。炎症性肺疾患(非定型抗酸菌症、アスペルギルスなど)に対しては、内科的治療で完治できない場合、手術で病巣を切除します。 肺癌の術後経過観察は当科で行います。術後補助化学療法、術後再発時の治療(化学療法、放射線治療、手術)なども当科で担当しています。化学療法に関しては、イレッサなど分子標的薬やオプジーボなどの免疫チェックポイント阻害薬、アバスチンなどの血管新生阻害剤等、殺細胞性抗癌剤と適切な組み合わせを個々の患者さまの状態、病態を考慮し、オーダーメイドな治療を行っています。部長 副医局長神戸大学非常勤順天堂大学横浜市立大学非常勤医学部非常勤順天堂大学日本外科学会認定医・指導医・専門医/日本呼吸器外科学会認定呼吸器外科専門医・評議員/日本呼吸器内視鏡学会認定指導医・気管支鏡専門医/日本胸部外科学会認定専門医・指導医/日本がん治療認定医機構がん治療認定医・暫定教育医/医学博士東京逓信病院 副院長兼呼吸器外科 部長199319861999帝京大学医学部付属病院 呼吸器外科 准教授2001順天堂大学医学部附属順天堂医院 呼吸器外科助教氏 名守尾 篤 中原和樹斎藤雄一今清水 恒太役 職卒業大学医籍登録学会認定資格等43呼吸器外科呼吸器外科
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