年報2020年度|小張総合病院
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 また、多くの市民の皆さまや企業の方々、野田市をはじめとして行政、医師会及び近隣医療機関、大学をはじめとした関連医療機関からの暖かい応援やご支援を賜り、おおいに元気と勇気を頂戴いたしました。この場を借りて心より御礼申し上げます。 2021年8月までは、徹底した感染対策と幸運にも助けられてクラスターは発生しませんでしたが、9月のデルタ株の蔓延により、当院でも21名のクラスターを起こしてしまいました。この頃には数多くの病院でクラスターが発生し、またワクチン接種も進んできたため、幸いにも救急外来や外来診療停止には至りませんでした。しかし、一部病棟は閉鎖し病院としての被害は大きなものでした。また、患者さま及びご家族へのご不便とご心配、職員の疲弊が蓄積し、大変な状況でした。10月になり、この第5波が急速に収束した時には本当に嬉しく思ったものです。今後も新型コロナウイルスとの闘いは続きますが、ワクチン接種や新たな治療戦略により、ゴールが見え始めてきた事も事実であります。今後とも気持ちを緩めることなく、感染対策を徹底し、地域の皆さま及び職員の安全を維持しながら、医療全般に対して、基幹病院としての責任を果たすべく、努力してまいります。 2020年度はほとんど新型コロナ感染に明け暮れましたが、当院としては他にもいくつかの重要なトピックがございました。①心臓血管外科に稲村順二先生を迎えた事:2020年春より新松戸中央総合病院の秋田雅史先生のご尽力により、心臓血管外科に新たに稲村順二先生を迎えて、心臓及び大血管の治療に取り組んでおります。②耳鼻科に髙野信也先生を迎えた事:2020年春より元東京女子医科大学附属八千代医療センター勤務の、髙野信也先生を常勤として迎えました。手術も再開しております。③救急科に東京慈恵会医科大学附属病院より救急専門医を派遣していただいた事:東京慈恵会医科大学附属柏病院から週3回救急専門医を迎えて、救急外来で患者さまに迅速に対応していただいております。④産婦人科の出産数が著増したこと:市内の産科の縮小や廃院に伴い、当院での出産数が増加いたしました。島貫洋太産婦人科医長を筆頭に、しっかりと対応しております。⑤2021年度より、日本大学医学部附属板橋病院より形成外科主任教授の、副島一孝先生を迎えて外来を開設した事:専門外来として是非ご活用ください。⑥新型コロナ感染のため、保健センターの夜間診療が中止になったことに伴い、野田市及び野田市医師会と御相談し、当院にて一次救急を引き受けることとなりました。また、外科の休日当番もキッコーマン総合病院さんとも協力して、以前より多く引き受けております。 今年度は、地域医療を支えるため、断らない救急を目指して、さらに整備を進めてまいります。今年度の目標として野田市の地域災害計画に沿って、広範囲災害時に機能出来る病院として、災害対策に力を入れていきます。いざと言うときに役に立つ病院を目指しておりますので、今後とも小張総合病院をよろしくお願いいたします。2021年12月8

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