年報2020年度|小張総合病院
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 昨年はCOVID19感染流行により、待機的な手術は抑制ぎみとなったものの596件の手術実施となりました。 地域患者層の高齢化を反映し、大腿骨近位部骨折が129件、脊椎椎体骨折が84件と骨粗鬆症を背景に持つ骨折が多く、骨粗鬆症治療の必要性が実感されました。大腿骨頚部骨折の中でも人工骨頭挿入術において当院では極力前方アプローチを採用し筋・靭帯を温存することで人工骨頭脱臼の予防に努めています。脊椎椎体骨折においては、侵襲の小さいBKP(経皮的椎体形成術)を適応症例に対し積極的に行い、2019年より導入した脊椎内視鏡手術(鏡視下椎間板ヘルニア摘出11件、鏡視下椎弓切除術8件)も徐々に増加し、患者さまの負担軽減に努めております。脊椎変性疾患(腰椎51件、頚椎14件)では、2020年度より脊髄刺激モニタリング装置を導入し、術中の神経損傷のモニタリングを行いより安全性の高い手術を心がけております。人工関節置換術(膝、股関節で47件)では術前に実施したCTを元に3Dテンプレートを実施し患者さまの骨形態合わせたインプラント選択を行っております。今後も地域の医療機関様と連携し外傷から変性疾患まで幅広く対応していけるようスタッフ一同精進してまいります。 当院整形外科は、日本大学医学部整形外科学教室の関連病院であり、ローテーションで異動してくる常勤と、現役医局員、医局OBを非常勤に迎え外来、手術に対応しております。2021年4月より非常勤にスポーツ外傷を専門とする医師を迎え、関節鏡手術(半月板縫合、靭帯再建など)も増加しており、地域のニーズに沿った医療を提供できるように対応してまいります。 新患、紹介新患多数の御来院いただき感謝しておりますが、曜日によって外来での待ち時間が長いとのご意見も頂いており、病状の安定した方や理学療法が望ましい患者さまなどについては、地域のクリニック様などにご紹介することで専門性の向上と、よりスムーズな医療提供が、出来るように鋭意努力したいと存じます。部長秋田大学医長日本大学医員日本大学非常勤日本大学2007日本整形外科学会専門医/臨床研修指導医2010日本整形外科学会専門医2015日本整形外科学会専門医1980日本大学医学部整形外科学系整形外科分野前主任教授氏 名相馬大鋭藤井亮太辻沢容彦德橋泰明役 職卒業大学医籍登録学会認定資格等49整形外科

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