年報2020年度|小張総合病院
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 栄養科では、医師、看護師等と協働して入院患者さまの栄養状態を評価し、栄養・食事面から回復力を高めるサポートを続けております。 また、入院・外来患者さまとそのご家族を対象に、生活習慣病をはじめとした栄養食事指導を行い、健康面のサポートも続けております。管理栄養士:7名(NST専従1名含む)食事面でのサポート 当院の食事は「日本人の栄養摂取基準2020年版」に基づき、フレイル予防、生活習慣病予防のため「野菜たっぷり」「塩分控えめ」「適正な蛋白質の摂取」を心掛けております。また、節句などの行事に合わせた食事の提供により、入院中でも季節を感じられるよう工夫しております。 食材は野田産「黒酢米」をはじめ「地産地消」を心掛け、旬のものを新鮮なうちに提供しております。 ここ近年は食材料費の値上げが相次いで起こり、患者さまよりお預かりしている給食費だけでは足りない状況も続いております。栄養面でのサポート 主治医より、栄養面や食事の調整が必要な患者さまに対し、栄養食事指導の依頼があります。個別指導は、管理栄養士が生活習慣や食事状況を確認し個人に合わせたプランを作成し、提案を行いコーチング、提案と評価を繰り返しながら食生活改善をサポートしております。 集団指導は、毎月第2火曜日に「糖尿病教室」を開催し、医師、看護師をはじめとする様々な職種より、生活習慣病の改善について情報提供しております。 ※COVID19感染蔓延により集団教室(糖尿病)は2020年度開催しておりません。栄養サポートチーム チーム医療の一環として栄養サポートチーム(Nutrition Support Team=NST)が活動しております。NSTは、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、言語視覚士、臨床検査技師、医療相談員など、専門スタッフがそれぞれの知識や技術を出し合い、最良の方法で栄養支援するチームのことです。 人は毎日口から食事を摂り栄養に変えて生きています。しかし病気や高齢のため、あたり前の食生活が出来なくなり身体が衰弱し免疫が低下していきます。 入院中の患者さまがこのような状態になった場合、その原因や栄養状態を把握し、病態や治療に合わせた栄養療法をチームで考えサポートを行っております。 2020年度のNST介入件数は966件/年となり、2011年(初年度)に対し約3倍となりました。医療栄養情報提供書(栄養サマリー) 当院では東葛地域の拠点病院として、介護保険施設より入院され治療を行い退院(再入所)される際に、安心して入院中の食生活を継続できるよう栄養サマリーを作成しております。内容は栄養補給方法、提供食事内容、食事摂取状況、水分摂取状況、食事に関する問題点、食事介助の必要性、使用食器や器具の種類、嗜好、食物アレルギー、服薬による禁忌、食事に関するご本人およびご家族の希望などを要約してお伝えしております。 東葛地域でも高齢化は進み2020年度の栄養サマリー作成数は、879件(医療:318件、介護ほか:561件)/年となりました。90栄 養 科

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