年報2020年度|小張総合病院
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 病理診断科で臨床の医者が求めているものは、内科系は病理解剖で、外科系は迅速診断であると半世紀前頃からいわれてきました。病理解剖も迅速診断も年々減少しつつあります。臨床の医師が知りたいと思っていることは他の検査でもわかることが多くなったからです。従って、病理診断科の仕事の比重は組織検査の方が大きくなっています。その間に免疫染色用の抗体も多種類販売されて、診断の精度は格段に上がってきています。病院や検査センターそれぞれで診断のダブルチェックは日常的になりつつあり、当病院でも医師2名が診断し、別の医師がチェックをするというトリプルチェックを施行しています。また、難しい症例については病院外の医師にコンサルトしていますが、そういう医師も数人確保しています。一部の重大な結果を招くかもしれない症例については検査センターにチェックを依頼しており、高い診断精度を保っています。また、年々進歩する病理の知識を取り入れるために、比較的頻繁に学会や勉強会に参加しています。 数年以内にすべての技師が、細胞診の資格を取ること、迅速診断のための標本を作製できるようになることを目的としています。また、学会への参加が受動的であったので、症例研究のような形でも、学会に参加していきます。1.病理検査件数:病理組織検体:1,794件         細胞診:4,570件  術中迅速診断:14件  解剖数:7件66部長東京大学非常勤北海道大学日本病理学会病理専門医/日本臨床細胞学会細胞診専門医/医学博士19851986東京国際大堀病院 臨床検査科氏 名菅原 修関 邦彦役 職卒業大学医籍登録学会認定資格等病理診断科

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