年報2022年度|小張総合病院
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 2022年度の年報発刊にあたり、ご挨拶申し上げます。私は2022年11月に小張総合病院の院長職に就任しましたが、就任のご挨拶のため、当法人の関連施設、野田市の地域医療の連携施設、また関連している大学医局を訪問し、あっという間に2022年度の年末年始が過ぎ去った感があります。本邦における地域社会全体では2022年末から新型コロナ感染症第8波が襲来し、死亡者も急増したことはご記憶に新しいかと思われます。当院では前年度にあたる2022年2月時にクラスターの発生から、病棟閉鎖に至り、病院運営に打撃を受けましたが、この教訓を生かして、2023年の冬にはゾーンニングの手法を取り入れ、病棟閉鎖を招くことなく、一般診療を継続することができました。  また、当院が以前より尽力している救急医療外来も昨年度は発展がありました。小張総合病院発足以来、2017年度が年間の救急車の搬送の受け入れが最高(4,524台)でしたが、昨年度は4,542台と2017年を上回る過去最高の受け入れを記録しました。救急科でご勤務いただくスタッフやサポートしてくださるスタッフの方々の並々ならぬご努力で支えられたものとひとえに感謝しております。このように、当院が千葉北西部地域の基幹病院であり、この地域の救急医療を担う使命感をあらためて感じ ます。 さて、新型コロナウイルスの感染予防のため、国全体でも多人数の会合などはここ数年抑制されていたため、学会活動を含めて、発表する機会が縮小されており、院外への情報発信という点では、なかなか思うようにいかない部分もありました。ようやく2023年5月に、新型コロナウイルスがウイルス分類上の5類に移行し、院内の各会合なども対面で再開され始めましたので、徐々に学術や学会活動も今後増えていくことが期待されます。ただ現在でも、日本全体で新型コロナ感染症患者は増加傾向にあり、第9波の様相を呈しているため、動向に注意しながら日常診療を続ける所存です。もちろん野田市地域の医療従事者の方々との連携もさらに強めることも推進したいと思っております。 私が当院に就任以来スタッフの方々に送り続けているメッセージですが、救急医療を含めた地域医療の充実を図るため、なるべく早めに職員の人手不足を解消し、効率の良い労働環境に整備したいと考えています。引き続き、皆様のご理解・ご協力を得ながら、共に前進して参りましょう。医療法人社団 圭春会小張総合病院院 長 相川竜一6Ryuichi Aikawa

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